森永乳業 バイオマス熱利用システム 食品かすを水分に応じ燃料化 (1/3ページ)

2015.6.8 06:27

 円安の進展、中国などの新興国の経済成長に伴う需要増による輸入原材料価格の高騰、そして、エネルギー価格の上昇に伴う電気料金の値上げなど厳しい経営環境に立たされている食品メーカー。企業努力で吸収しきれないコスト上昇に対し、値上げが相次ぐ中、乳業大手の森永乳業は主力の神戸工場(神戸市)に最先端の省エネ技術を導入、環境への配慮とコストダウンを両立させている。

 2006年から稼働した神戸工場は、コーヒー飲料の「マウントレーニア」やヨーグルト、流動食などを生産する。ただ、当初はマウントレーニアの製造工程から出る年間約1万5000トンの「コーヒーかす」の処理が大きな課題だった。

 NEDOなどと共同研究

 この問題を解決する技術が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)やプラントメーカーとの共同研究で導入したバイオマス熱利用設備だ。

 大きな特徴は、さまざまな商品を生産する過程で生じる食品の残渣(ざんさ)を水分量に応じて処理できる点だ。

 コーヒー飲料やヨーグルトなどから出る水分量の多い排水は、メタン発酵させることで生み出したバイオガスを、ボイラー用燃料にできる。

水分量の少ないコーヒーかすはボイラー燃料に

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