東芝燃料電池システムは9日、次世代型の純水素型燃料電池システムの実証実験を山口県周南市の徳山動物園と周南市地方卸売市場で21日から始めると発表した。出力は700ワットで、同社によると発電効率は世界最高水準の50%超。水素をそのまま燃料とするため二酸化炭素(CO2)が全く発生せず、1~2分で発電を開始できるという。
実証実験は、山口県が昨年公募した補助金事業に採択された。山口リキッドハイドロジェンや長府工産、岩谷産業と共同で取り組み、2017年まで稼働データを収集し、運転方法や課題などを検証した上で、商用化を目指す。
徳山動物園と周南市地方卸売市場では、水素で発電した電気を施設の照明や空調などで利用し、温水を動物や野菜の洗浄用シャワーで使用する予定だ。