コンビニエンスストア大手のローソンが29日、首都圏などで高級スーパーを展開する「成城石井」を買収することで最終調整に入った。成城石井を傘下に持つ投資ファンドが売却か株式上場を検討していたが、ローソンを売却先に決めた。買収額は約565億円とみられる。ローソンは買収後も成城石井のブランドをそのまま活用する。商品調達や物流面で、ローソンのノウハウなどを入れ、収益をさらに向上する考えだ。
成城石井は平成23年に、投資ファンドの「丸の内キャピタル」が買収。今年に入って同ファンドが売却先を探していた。ローソンのほか三越伊勢丹ホールディングス、イオンなどが買収候補に名乗りをあげたが、金額面などで折り合わず、ローソンだけが残った形だ。ただ、丸の内キャピタルが当初想定する金額には達していない。当初は成城石井を上場することも選択肢に入れていたが、最終的にローソンへの売却を決めた。