東京電力が横浜市と川崎市の計3つの火力発電所の設備を新型天然ガス「シェールガス」など軽質LNG(液化天然ガス)専用とする方針を固めたことが19日分かった。改良工事を2019年度から順次行い、22年度からシェールガスを使った発電を開始する。原発停止で火力発電用の燃料費が膨らむなか、安価なシェールガスの活用でコスト削減を徹底する。設備をシェールガス専用とするのは、国内では初めてとみられる。
改良するのは横浜火力発電所の設備(各出力35万キロワット)8基と、川崎火力発電所の設備(50万キロワット)4基、東扇島火力発電所(川崎市)の設備(100万キロワット)2基。川崎については、16年度から17年度にかけて営業運転の開始を予定する新設の設備(71万キロワット)2基も、シェールガスなど軽質LNG専用にする計画だ。
シェールガスは単位容積当たりの熱量が従来のLNGより低く、比重も軽いため「軽質」と呼ばれる。価格も従来のLNGより3割程度安いという。