後発薬(ジェネリック)になぞらえ、機能を絞り込んだり、旧世代の技術を使って価格を抑えた「ジェネリック家電」がジワリ人気を集めている。主に中小・ベンチャー企業が、高機能・高単価路線を強化する大手家電メーカーと差別化を図るために商品化。4月の消費税率引き上げ後も、価格競争力の点で存在感がさらに高まりそうだ。
液晶テレビ「カンデラ」を展開するベンチャー「ディーオン」(横浜市)は、昨年2月に発売した32型液晶テレビが約4カ月で完売。録画機能はないが、約2万円という安さが話題になった。
大手で使われなくなったシステムLSI(大規模集積回路)を活用し、開発費を抑えた。赤坂幸宣社長は「品質面で大手と大きな差はない中、どれだけ価格を抑えられるかが勝負」と意気込む。今年の春夏商戦に向けて、録画機能を加え単価を上げた後継機を発売する計画だ。