日航、Ａ３５０大量購入に理解求める　「事業継続に必要な機材の更新だ」 (1/2ページ)

　「７７７」の後継機として運行

　日本航空は７日、欧州の航空機大手エアバスとの間で、次世代旅客機「Ａ３５０」を最大５６機購入する契約を結んだ。うち３１機は購入が確定しており、今後の需要動向に応じて最大２５機を追加する。日航のエアバス機購入は、経営統合前の旧日本エアシステム（ＪＡＳ）を除き初めて。米ボーイングの大型機「７７７」の後継機として、２０１９年から順次運航させる。

　日航は購入額を明らかにしていないが、エアバスが示す参考価格では購入が確定した３１機で９５００億円。Ａ３５０は一部機種が来年の商業運航に向けて今年６月から試験運航が行われている。今回の日航を含め、世界３８の航空会社から計７５６機の確定受注を獲得したことになる。

　１０年に経営破綻した日航には民主党政権下で３５００億円の公的資金が投じられ、会社更生法の適用で金融機関は５２１５億円の債権を放棄した経緯がある。破綻から３年余りでの大量の機材購入には批判も出そうだが、記者会見した日航の植木義晴社長は「事業継続に必要な機材の更新だ」と理解を求めた。

機材調達先を分散化させることが課題となっていた