DeNAは11年7月に英語版と中国語版のソーシャルゲームを始め、12年2月には韓国語版も投入。中国の交流サイト(SNS)「人人」、韓国系のネクソングループと提携し、需要の掘り起こしに努めている。
海外でのヒット作を国内に持ち込む「逆輸入」も進めている。12年5月に英語圏に投入したロールプレーイングゲーム「ブラッド・ブラザーズ」は11月に米国で売り上げランキング1位となり、13年1月に国内でもスマホ向けに配信を始めた。
一方、グリーは12年6月、米ロサンゼルスで開かれた世界最大規模のゲーム見本市「E3」に初めて参加。7月にはカナダの子会社設立を発表し、韓国への本格参入も果たした。
だが、海外事業の黒字化は「1~3月期より先」(DeNAの守安功社長)、「今年度中の黒字化は見えていない」(グリーの秋山仁コーポレート本部長)と、めどが立っていない。海外勢との競争も激しく、コストを抑えながらゲーム課金収入を拡大するのは容易ではない。