≪STORY≫
ペンタックスリコーイメージングが2012年10月に発売したミラーレス一眼カメラ「Q10」が売れ行きを伸ばしている。名刺サイズの“超極小ボディー”や合計100通りから選べるカラーバリエーションが老若男女を問わず幅広く人気を集めている。開発陣が開発過程で重視したのは「割り切り」。超小型をキーワードに、思い切って捨てるべきところは捨てたことが奏功した格好だ。ペンタックスリコーは、今回のヒットをテコに再建途上のデジカメ事業の浮上をもくろんでいる。
1月31日から2月3日までパシフィコ横浜(横浜市)で開かれたアジア最大のデジカメ展示会「CP+(シーピープラス)」。その会場に、イベント期間を通じ、常に人であふれている一角があった。ペンタックスリコーのブースだ。
注目を集めたのは、昨秋公開されたアニメシリーズ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」とのコラボで製作し4月に発売するQ10の特別モデル。
「レイ」と「アスカ」という主要キャラクターの人形に首からカメラを提げさせるなど趣向を凝らし、来場者がデジカメやスマートフォン(高機能携帯電話)で熱心に撮影を続ける姿が目立った。人気アニメのエヴァとの相乗効果もあったが、Q10に対する関心の高さを裏付けた出来事だった。