日産“逆流”で国内死守へ アジア巻き込む「モノづくり新戦略」 (2/4ページ)

2012.12.20 07:40

日産自動車の最近のモノづくりの動き

日産自動車の最近のモノづくりの動き【拡大】

 シルフィは2016年に世界で年間50万台の販売を目指す世界戦略車。タイや中国、メキシコで生産するなか、小規模ながら追浜工場を残すためには逆KD生産、つまり部品調達面での“工夫”が不可欠だったからにほかならない。

 基幹部品のエンジンやCVT(無段変速機)は国内で生産するが、外装パネルやホイールなど全部品の65%をタイや中国から輸入する。これによりシルフィ生産を継続、小型戦略車「ノート」の生産移管で低下した稼働率を引き上げ、国内部品メーカーを含めた雇用を維持。日産が掲げる「国内で年間100万台の生産」(カルロス・ゴーン社長)を何としても守る考えだ。

 この一環として、11年10月には九州工場(福岡県苅田町)を分社化して日産自動車九州を設立、ノートの生産を開始した。関東や中部より1~2割低い人件費とアジアに近い立地メリットを生かすためだ。

 ノートには中国や韓国製の部品が4割強使われている。10月からは、1台の貨物トレーラーに日韓両国のナンバープレートを取り付けて、韓国で荷物を積んだまま日本の公道を走れる取り組みも始めた。

国内生産を維持する一方、逆輸入の拡大にも取り組む

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