大阪・梅田も東京・新宿もJRのほか、複数の私鉄や地下鉄が乗り入れており、百貨店各社が増床や新規開業を相次いだのはこうした広範囲からの集客を見込んでのものだ。
24年度売上高見通しでは大阪・梅田の4店合計は約3400億円。これに対し、東京・新宿4店は未公表の小田急、京王両百貨店が23年度実績並みと仮定して約4600億円に達し、大阪・梅田は大きく水をあけられている。
阪急梅田のライバルとなるJR大阪三越伊勢丹、大丸梅田店はそれぞれ21日から全館規模のセールを実施し、顧客のつなぎとめに懸命だ。
りそな総合研究所の荒木秀之主席研究員は「JR大阪駅から半径500メートル以内に4つの百貨店が集積することで、買い回りが楽しめることで商圏は拡大するだろう。ただ関西全体の百貨店市場の底上げにつながるかは時間をかけて見ていく必要がある」と話している。