2012.11.6 08:00
多店舗展開に意欲を示す布施真之介取締役=東京・恵比寿の「KAMUKURADining」【拡大】
【飛躍カンパニー】
人気ラーメン店「どうとんぼり 神座(かむくら)」を運営する理想実業(奈良県広陵町)は、店舗展開を加速する。現在は大阪と東京を中心に24店舗を展開しているが、外食産業の不況が続く中、業績が順調に推移している点を踏まえ、一気に攻勢をかけて今後15年以内に700店舗を目指す。また、海外でも中国や韓国をはじめとしたアジアを中心に事業に着手、10年以内に500店を目指す。
神座は大阪・道頓堀の4坪(約13平方メートル)・9席の店から1986年にスタート。麺の上に白菜などを盛ったシンプルなラーメンながら、フレンチレストランのオーナーシェフを務めていた布施正人社長が開発した秘伝のスープが武器となって大人気店となり、2004年には東京への進出を果たした。女性の強い支持を集め、とくに渋谷店は業界の中でも屈指の人気店だ。年間の売上高は4億円にも上る。
店舗づくりにも、新たな取り組みに力を入れている。例えば今年4月に開業した東京・恵比寿の「KAMUKURA Dining」では「どうとんぼり神座」と新業態のギョーザバー「ギョウザキッチン」を組み合わせることで注目を集め、来客数はすでに15万人を超えた。理想実業の布施真之介取締役によると「デベロッパーなどに向けて効率的に提案できるように、今後の出店のあり方を全部詰め込んでいる」という。