2012.7.18 05:00
NTT東西のIP電話の契約数推移【拡大】
ソフトバンクが来年度から、NTT東日本とNTT西日本の光サービス「フレッツ光」で利用できる割安なIP電話サービスを提供することが17日、分かった。フレッツ加入者向けのIP電話は事実上、NTT東西が独占して提供しているが、総務省が近く特例措置としてソフトバンクの参入を認める方針だ。来年1~3月から試験サービスで品質基準などを検証し、4月以降に自社ブランドで商用サービスを始める。
NTT東西のフレッツ光の加入者は6月末で約1687万件。このうちIP電話サービス「ひかり電話」の利用者は8割強の約1425万件に上る。東京「03」、大阪「06」で始まる通常の電話番号を、そのまま利用できるIP電話はひかり電話だけのため、NTT東西による独占状態となっている。
ひかり電話の料金は月額基本料525円と全国一律3分8.4円で、通常の固定電話に比べ割安。ソフトバンクは自社設備を活用することで基本料を500円以下とする一方、通話料も割安に設定する方向で検討している。
ソフトバンクは、NTT東西から光回線を借りて自社ブランドの光サービスを提供してきたが2009年に撤退。NTT東西の代理店となり、「ヤフーBB光ウイズ・フレッツ」の名称でフレッツ光を販売している。契約数は12年3月末で161万件に上るが、IP電話利用者はすべてNTT東西のひかり電話を契約している。