ステーキ店がパスタ業界に殴り込み!25歳責任者を突き動かした“怒り” (1/2ページ)

2012.4.3 10:05

 ステーキチェーン「けん」の運営会社が大盛り、低価格を看板にしたパスタ店の展開に乗り出した。2年で50店を目指す事業のトップに起用されたのは、社内で「パスタ屋をやりたい」と訴えていた25歳の男性社員。大学卒業から3年しかたっていない存在を新ビジネス挑戦へ動かした背景には、学生時代から感じ続けたある“怒り”があった。(夕刊フジ

 エムグラントフードサービス(東京)が新たに展開するのは、パスタ店「キッチンつばさ」。1日、千葉県松戸市に1号店をオープン。同社では2年で50店、初年度の年商11億円を目標に掲げている。

 居抜き物件を使って初期投資を抑え、販売価格を下げる同社得意の手法を用いる。最安値のペペロンチーノは単品399円、食べ放題のサラダバー付きでも714円という低価格を実現。パスタの量も通常サイズで300グラムと、一般的な1皿の1・5倍にした。

 責任者となったパスタ事業部部長の竹山翼さん(25)が語る。

 「とにかくパスタが好きで、イタリア料理店で2皿頼むこともざら。自分がたくさん食べたいからこそ、皆さんにもおなかいっぱい食べてほしい」

 学生時代、都内のイタリア料理店でアルバイトし、パスタの調理にあたった。自宅でも材料をそろえて練習するうち、大きな疑問を感じた。

 「材料費は1皿200円ぐらいなのに、店では1000円以上で出されている。700円や600円でも利益は出せるはず。これではお客さんがかわいそう」

(次ページ)経験より熱意と若さを重視した抜擢人事

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