【辰年に翔ける】新エンジン技術の成果刈り取る“元年” マツダ・山内孝会長兼社長 (2/2ページ)

2011.12.31 05:00

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 --国内販売の状況は

 「スカイアクティブのデミオは140万円からとしているが、販売店での値引きは一切行わないようにしている。ブランド価値を上げるための売り方革新の一環だ。今までは同じ車でも、あるお客さんには3万円、あるお客さんには10万円引きなどということが当たり前だったが、これでは顧客満足度を引き上げることはできない。スカイアクティブを契機に革新を図っていきたい」

 --円高が続く中で、新興国戦略が重要になる

 「今年はメキシコとロシアでの新工場を決めた。特にロシア市場は、かつては年間300万台に近い規模で、マツダも輸出で完成車販売が8万台に達していた。それがリーマン・ショックで市場は140万台、マツダも2万台まで落ち込んだ。それが復活基調になっている。8万台販売のころの販売体制も残っており、現地生産が再開されれば、それを活用できる」(平尾孝)

【プロフィル】山内孝 やまのうち・たかし 1967年マツダ入社。取締役、専務、副社長を経て、2008年社長、10年から会長兼社長。広島県出身。