来春卒業予定で就職を希望する大学生の10月1日時点の内定率は、前年同期比1・4ポイント増の71・2%だったことが19日、厚生労働、文部科学両省の調査で分かった。平成8年の調査開始以来、5番目の高水準。昨年の同時期は新型コロナウイルス禍のため大幅に内定率が下落したが、回復傾向にある。
昨年は、コロナ禍で就職活動が出遅れる人が多かったが、オンラインでの就活が浸透し、厚労省は「学生も企業も適応してきたのではないか」としている。
昨年、過去最大の落ち込みとなった短大は6・4ポイント増の33・5%、専修学校(専門課程)は9・2ポイント増の54・7%と大きく回復した。コロナ禍で採用を抑制している観光や航空業界への就職を目指す専修学校もあるが、厚労省は「接客など学校で学んだスキルを生かせる他の業種に切り替え、内定を得たケースも多いようだ」と分析した。