ahamo、IKEAによる破壊的イノベーション
たとえば、docomoで「対面サービスはいらない」という層が、割安な料金プランahamoに流れたわけですが、従来サービスとの価格差をみればどれだけahamo層が「いらないサービス」にお金を払って支えてくれていたかがわかるでしょう。
古くは「組み立ては自分でやります」という人のニーズをつかんだIKEAのビジネスモデルがありますね。家具の在庫保管スペースは組み立て前と後では数倍違いますから、それによる低価格の実現は大きなものになっています。
同じように「カラーリングに特化した」美容院も登場しました。「今日はカラーだけをお願いしたい」に応えるもので、とにかくカラーリングだけをやることができるので、「作業の効率化」による「低価格化・時間短縮」を実現しているようです。
新規の顧客データがサービスを進化させる
「スマート脳ドック」も「いままで脳ドックを受診したことのない層」を引きつけることによって、大量のデータ・ノウハウを手にするはずです。それにより、質の良いサービスへと進化していくのではないでしょうか。
このタイプのビジネスモデルは、ベースとなるものがすでに存在しているだけに「顧客のニーズ」を掴み、「自分のビジネスモデルを一旦壊す」覚悟によって自ら生まれ変わることも可能なものです。「外部からの殴り込み」にやられる前に是非考えたいものですね。
【今日から使えるロジカルシンキング】は子供向けにロジカルシンキングのスキルを身につける講座やワークショップを開講する学習塾「ロジム」の塾長・苅野進さんがビジネスパーソンのみなさんにロジカルシンキングの基本を伝える連載です。アーカイブはこちら