CAのここだけの話

CAの副業、実はごく当たり前 私が「アナウンサー×客室乗務員」を選んだワケ (1/2ページ)

藤谷真由香
藤谷真由香

 SankeiBiz読者のみなさんだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第98回はアジア系航空会社に勤務する藤谷真由香がお送りいたします。

日本の大手もついに副業・兼業を解禁

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、日本国内のみならず世界中の労働者にとって働き方に対する意識や働き方自体が大きく変化した1年になりました。みなさんはいかがでしょうか。もちろん私が働く航空業界も多大な影響を受け、今も厳しい状況に変わりはありませんが、大きな変革の時代を迎えたように感じます。

 そして日本の大手航空会社までもが、CAに対して副業・兼業を認めるようになったことがニュースでも話題になりました。話題になった背景には、日本の航空会社がこれまで禁止していた副業を認めたことにあるとは思うのですが、それ以前にCAが副業をするイメージが無かったことも大きな要因だと思います。

外資系CAは兼業が当たり前だった!

 実は、外資系航空会社に勤める私たちにとってCAが副業・兼業をすることはこれまでも至極当然の話であり、多くのCAが様々なお仕事をしています。(全ての外資系航空会社が兼業を認めているわけではないと思いますが、認めている航空会社は多いのではないでしょうか。)

 例を挙げると、マナー講師、MC業、フラワーデザイナー、レストランオーナー、IT関係、料理教室主宰、不動産業、そして今の時代ならではのインスタグラマー、インフルエンサーやユーチューバーなど…。挙げるとキリがないのですが、このように様々な分野で活躍をしています。その他にも、CAの中には国家資格である医師免許や看護師免許などを持っている方もいるので、それぞれの資格や能力を生かして働いています。

 傾向としては、自身で仕事をしている人が多いように思いますが、日本人CAと外国人CAでも兼業する職種は大きく異なります。私の周りの日本人CA仲間は、CAとして仕事の特色を活かしたマナー講師やエアライン講師、また会社の受付などをする方が増えてきています。

そもそも兼業は時間的・体力的に可能なのか?

 さて、外資系CAは主に海外へのフライトが多いため、今のコロナ禍の状況だったら理解できるけど、不規則なスケジュールの中で兼業は可能なの? という疑問をみなさん抱かれるのではないでしょうか。その答えは、十分に可能です。

 なぜ可能かというと、自分のライフスタイルに合わせて働く日数や働き方を柔軟に選ぶことができる会社が多いためです。不規則なスケジュールであっても兼業が問題なくできるのです。また今はネット社会ということも手伝って、フライトをしながらでもフライト先のステイ時間を利用してそれぞれのビジネスが容易に可能なのだと思います。

働き方の種類とは?

 もともと外資系は日系に比べるとゆったりとしたスケジュールなので、通常のシフト通りに乗務を全うしたとしても月の半分程度はお休みの会社が多いかと思います。また有給休暇も多く、それらを組み合わせて上手く兼業をしている方も多くいらっしゃいます。

それではどのような働き方があるのか一例をご紹介したいと思います。

《働き方の例》

  • 通常のシフト勤務
  • 時短勤務
  • 月1、2本などフライトを調整
  • 1カ月単位で、無給休暇を取得することも可
  • 同僚とフライトを自由に交換できる
  • 希望者はフライト時間を増やすことも可

 など、会社によって制度は異なりますが、このように働き方をいくつか選べる会社もあり、兼業、そして長期休暇を利用してビジネスの勉強や資格取得、短期留学などができる環境が整っています。

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