元受付嬢CEOの視線

新入社員の満足度を上げる3つのルール 採用が企業側のゴールではない (2/2ページ)

橋本真里子
橋本真里子

 必ず○○に招待する

 これはズバリ、会社の懇親会です。入社前や入社検討段階でお招きします。

 弊社には、毎月月末の水曜に行う全社会と懇親会があります。弊社を転職先の候補としてご検討いただいている方には、必ずお声がけしています。入社の意思をいただいたら、その際には全社員に紹介し、入社日前から歓迎します。検討中の方には、全体会で共有する会社の数字やトピック、各事業部の状況などを知っていただきます。そして、その後行われる懇親会ではお酒や食事も交えながら、社員のみんなと交流してもらいます。

 同じ部署で働くであろうメンバーから生の声を聞いてもらったり、直近で入社したメンバーにも積極的に交流してもらい、入社してからの話なんかをしてもらいます(というか、そういったことを社員のみんなが自発的にやってくれています)。

 そうすると、かなりの確率で入社を決めていただきますし、入社後のギャップも生まれにくいという印象があります。

 肩肘張らない歓迎「ランチ」を開催

 新入社員にとって、夜に歓迎会をしてもらえるのは嬉しいと思います。しかし時には、「ちょっとここまでされると恐縮しちゃう…」というシーンも少なくないかと思います。

 弊社で行っている歓迎会はランチです。それも全員強制参加ではなく、「業務の合間に参加できる人」という肩肘張らない雰囲気で行っています。

 一回の大袈裟な歓迎会よりも、継続的に歓迎する雰囲気を作ることが重要だと考えています。ですから、歓迎ランチに参加できなかったメンバーが入社した人を誘って「第2回」なる歓迎ランチを行ってくれていたりします。こういう自発的な文化が何よりも弊社の強みだと思いますし、このような文化を作り出せる仕組みをこれからも増やしていけるといいなと思っています。

 採用「後」が大事

 弊社では、採用が「ゴール」ではなく、むしろ入社してからが本当は大切だということを常に意識しています。弊社のようにまだ40名に満たない企業だと、一人が与えるインパクトは非常に大きいです。数字で表すと、一人あたり2.5%以上の影響力を持つことになります。

 入社してから「この会社に転職してよかった!」と思ってもらえることは経営者が味わえる喜びのひとつです。そのためにも、従業員の満足度を高める工夫を絶やさないよう経営者として努力したいと思っています。


弊社が提供するクラウド型受付サービス「RECEPTIONIST(レセプショニスト)」が今年1月に3周年を迎えました。記念ページでは、サービスの実績とともに、これまで共にチャレンジしながらサービスを支えてきた弊社メンバーをご紹介させていただいております。ぜひご覧くださいませ!→こちら

橋本真里子(はしもと・まりこ)
橋本真里子(はしもと・まりこ) ディライテッド株式会社代表取締役CEO
1981年生まれ。三重県鈴鹿市出身。武蔵野女子大学(現・武蔵野大学)英語英米文学科卒業。2005年より、トランスコスモスにて受付のキャリアをスタート。その後USEN、ミクシィやGMOインターネットなど、上場企業5社の受付に従事。受付嬢として11年、のべ120万人以上の接客を担当。長年の受付業務経験を生かしながら、受付の効率化を目指し、16年にディライテッドを設立。17年に、クラウド型受付システム「RECEPTIONIST」をリリース。

【元受付嬢CEOの視線】は受付嬢から起業家に転身した橋本真里子さんが“受付と企業の裏側”を紹介する連載コラムです。更新は隔週木曜日。アーカイブはこちら

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