風土変革は多難
とはいえ、これまで障害のある職員の受け入れが進まなかった霞が関の風土変革は簡単ではない。障害者のための労働組合「ソーシャルハートフルユニオン」(東京)には、採用が本格化した今春から「国家公務員になったが、組合に加入することはできるか」という問い合わせが相次いだ。久保修一書記長は「それだけ障害者側にも不信感が根強い」と考える。
政府関係者は「もともと霞が関内の人事管理は各省庁の独立性が強く、外から見えにくい内向き志向」と指摘。障害者の離職率なども公表されておらず、久保書記長は「トラブル発生時に一方的に泣き寝入りしない仕組みが必要だ」と話した。