仕事柄、経営者、人事部や広報部の社員、官庁や自治体に勤務する公務員、メディア関係者と会うことが多い。彼らが関心がありつつ、生の情報を仕入れることができていないのは、就職・転職活動をする若者の実態、若者の就労意識だ。普段から大学での接点や、取材活動、このテーマに関する情報収集をもとに、伝える。それが相手にとってどういう意味があるのかを意識しつつ、ポイントを話す。この積み重ねにより「わかっている人」「有益なネタ提供をしてくれる人」として認識されるようになる。
私の場合は、テレビやラジオの仕事が増え鍛えられた部分もある。ただ、会社員時代も、売れる営業マンほど情報が豊富で、有益なネタ提供を行っていた。
仕事に関係ある分野でも、それ以外でも構わないので、ビジネス用に滑らない話をストックしておこう。きっと会話を弾ませるきっかけになるし、情報感度も研ぎ澄まされるはずだ。
相手をとことん理解する
コミュニケーションの命中率を上げるにはどうすればいいか。当たり前のことであるが、相手はどんな人で、何に困っていて、何をしてもらうと嬉しいのかを考えてみよう。
初回訪問の前に、その企業のことや、その人のことを可能な限り調べておいた方が良いことは言うまでもない。もっとも、事前に調べたことで相手について決めつけてしまってはいけない。あくまでイメージする材料とする。また、いかにも「ちゃんと調べましたよ」とアピールするのも良くない。事前に調べた上で、あくまで教えて頂く姿勢で質問をする。自分が話す量を減らし、相手に7割は話してもらった方がよい。