社長を目指す方程式

チームを成功へ導く魔法の数字たち 「7」「30~50」「150」 (2/4ページ)

井上和幸
井上和幸

 皆さん、「マジカルナンバー7」を聞いたことがあるのではないでしょうか?アメリカの認知心理学者ジョージ・ミラーが「人が一度聞いただけで直後に再生できる記憶容量」について研究し、それが「7±2」であると発表。1956年に発表した論文『マジカルナンバー7±2』から、こう呼ばれるようになりました。

 ちなみにこれは、7つの「チャンク(かたまり)」をさしていますが、その後、2001年に米ミズーリ大学心理学教授のネルソン・コーワンが「4±1」こそが正しいマジカルナンバーだと発表。現在では短期記憶についてはこちらの「4チャンクを中心とした3~5チャンクが限界数」と上書きされています。(確かに、マジカルナンバー7の根拠としてよく電話番号が例示されますが、「03-1234-5678」は、「12345678」が「7±2」、というよりも、「03」「1234」「5678」が3チャンク、その中身が2チャンクと4チャンクだから記憶しやすい、の方が説得力を感じます。)

 さてでは、「7」には意味がないかといえば、そんなことはなく、チーム編成理論の「FFS(Five Factors &Stress)理論」によれば、最も生産性の高いチームの人数は6人~9人だという結果が出ています。ちなみに、FFS理論とは、5つの因子(受容性や保全性など)とストレス(ポジティブ、ネガティブ)で数値化し、その人の思考行動を把握する理論です。

 短期的に生産性の高いチーム(最強チーム)は同じタイプの6~8人編成で、中長期的に生産性の高いチーム(最適チーム)は異なる補完的なタイプの7~9人編成であることが、FFS理論の開発者である小林惠智博士により1980年代に発表されています。

今回の社長を目指す法則・方程式:

マジカルナンバー7、ダンバー数

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