【元受付嬢CEOの視線】一流な男VS一見三流な男 受付嬢が考える「モテ男」はどっち!?

 
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 もうすぐホワイトデーがやってきますね。バレンタインでチョコをもらえるのは嬉しいけど、お返しは大変だな…と感じている方も多いのではないでしょうか。全くもらわなかった方からすると、贅沢な悩みかもしれませんね。(橋本真里子)

 小学生の頃から、バレンタインが近づくとそわそわするというのは“男子あるある”なのでしょうか。もらったチョコの数が多ければ多いほど「モテる」「モテ男の証だ」という風潮も根強いですね。

 とはいえ、「モテ男」「モテ男子」の特徴は世代によって変わるものです。

小学生の頃は、足が速い男子がモテた! リーダー的存在の男子がモテた!

中学生になると、各部活のエースがモテた!

高校生になると、王子様的な男子がモテた!

 では大人になったいま、「モテ男」とはどんな男性なのでしょうか。120万人の接客経験をもつ受付嬢の観点から、私なりに分析していきたいと思います。

 みなさんが一般的にイメージするモテ男像はきっとエリートでキラキラとしたルックス。ブランド物のスーツに身を包み、ファッション誌から飛び出してきたようないわゆるモデルのようなイケメンであり、一般的に「一流」といわれている男性ではないでしょうか。

 しかしそういった人がモテ男であるか否かは別の話のようです。ではどんな男性がモテ男なのか、わかりやすい3つの特徴を挙げてみます。

「私がいないとダメみたい…」 母性をくすぐるダメンズタイプ

 私の周りで共通して彼女が途切れない男性。それは女性の母性を刺激するタイプです。

 私が思うに、完璧な男性だと女性も疲れてしまうんだと思います。いわゆるイケメンはテレビで見るだけで満足。それよりも自分の存在価値をあげてくれるような、頼ってくれる男性だと「私がこの人を幸せにしてあげなくちゃ!」とついつい気になってしまい、そばにいたくなるという感情を引き出すのだと思います。「なんだか気になる」と思わせる立ち振る舞いがうまいと、近くにいる女性は放って置けなくなるようです。

私をドラマのヒロインにしてくれる? 押しが強いタイプ

 どの時代も女性は押しに弱い! これは世代を問わず共通するような気がします。

 決して目立った存在ではない男性社員が社内恋愛の末にとても綺麗な奥様をGETされたケースで、どうやっておつきあいまで至ったかをヒアリングさせてもらったことがありますが、「とにかく押しまくった!」そうです。

 その男性は営業マンだったのですが、いつもの営業スタイルのように「迷う隙を与えない! 迷う道を作らせない!!」とまるでクライアントを落とす勢いで女性を口説いたそうです(笑) 「営業マンやっててよかった!」と笑顔で語っていたことは今でも忘れません!

 男性に積極的にアプローチされて嬉しくない女性はいないのではないでしょうか。自分が恋愛ドラマのヒロインにでもなったかのような気分を味わわせてくれる相手につい心を許してしまうのかもしれません。

「私のことを誰よりも理解してくれる」 聞き上手タイプ

 多くの女性はおしゃべりが大好きです。そして構って欲しいんですよね。

 女性は、女性ホルモンなどの影響もあり、男性と比較すると情緒が不安定になりやすいといわれています。トラブルを自己解決することができず、誰かに話を聞いてもらいたいという女性は多いように感じます。

 しかし、男性にはその彼女たちの話を聞くことが苦手な方が意外と多いようです。私の周りでも、「彼女の話が長くてさ…」とグチをこぼす男性がいますし、反対に「旦那が全然話を聞いてくれない!」とこぼす女性がいます。テレビなどでも「私の話、聞いてる?」と女性が怒っているシーンを見ることも多々あるかと思います。

 簡単なようで意外と難しい「相手の話をちゃんと聞く」。これをできる男性はモテ男です。

 日本人は恥ずかしがって「愛してる」や「好きだよ」という愛情表現をしない傾向があると思います。こういったことをしなくても、相手の話をちゃんと聞くだけで女性は「愛されているな」と感じることができるようです。

誰でも一度はモテ男になれる

 みなさんが思っているほど「モテ男=一流な男」ではないんです。ふだん見る姿は「三流」でも、女性側が必要とし「自分は愛されている」と思わせてくれる存在になることがカギです。そういう意味で、モテ男になることは難しいことではないかもしれません。

 私は「モテる=自分が想われたい相手に想われること」と考えています。自分が想われたい相手に想われなければ、いくら女性(男性)から声をかけられたところで意味がないと思いませんか。もちろん多くの人から好意を抱かれたり、人気があるのはいいことですし嬉しいことです。しかし、私が定義する「モテる」の概念であれば、誰しもが「誰かのモテ男」になれると思います。

 決して背伸びをする必要も自分を演出することもないんです。相手のことを考え、思いやれば誰でも一度はモテ男になれると思います。

 数より相性が大切だと思いませんか?

【プロフィール】橋本真里子(はしもと・まりこ)

ディライテッド株式会社代表取締役CEO

1981年11月生まれ。三重県鈴鹿市出身。武蔵野女子大学(現・武蔵野大学)英語英米文学科卒業。2005年より、トランスコスモスにて受付のキャリアをスタート。その後USEN、ミクシィやGMOインターネットなど、上場企業5社の受付に従事。受付嬢として11年、のべ120万人以上の接客を担当。11年という企業受付の現場の経験を生かし、もっと幅広い受付の効率化を目指し、16年1月にディライテッドを設立。17年1月に、クラウド型受付システム「RECEPTIONIST」をリリース。

【元受付嬢CEOの視線】は受付嬢から起業家に転身した橋本真里子さんが“受付と企業の裏側”を紹介する連載コラムです。更新は隔週木曜日。>アーカイブはこちら