SankeiBiz読者のみなさんだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第91回は中東系航空会社で乗務する海老原しおりがお送りいたします。
皆さん、ドーハという都市を耳にしたことはありますか? 去年は世界陸上が開かれ2022年にはサッカーW杯が開かれる予定の、今注目の都市です。
コロナで海外旅行とは程遠い日々ですが、リモート旅行も流行っている中、“妄想旅行”はいかがでしょうか? 「世界で一番退屈な街」のイメージを覆す、その魅力をお伝えします。
中東で、本格的なインド料理やフィリピン料理
ドーハは中東に位置するカタールの首都です。カタールはサウジアラビアとUAE(アラブ首長国連邦)を隣国に持つ、秋田県ほどの面積の小さな国。人口は300万人ほどで、カタール人は人口の1割強しかいないのです。では残りは? というと外国人労働者です。
主にフィリピン、インド、スリランカ、バングラデシュ、ネパール、パキスタンからの労働者が多く、中東にいながらも本格的なインド料理やフィリピン料理が楽しめてしまうという面白い国です。
カタールはココがちょっと不便!
▼イスラームの国なのでお酒が飲めない
お酒が飲めない…と言っても全く飲めないというわけではありません。ライセンスを所持するホテルのバーやレストランのみでの提供に限られているのです。
▼豚肉がない
イスラームでは豚は遠慮される存在。こちらに至ってはレストランでも入手することができません。もちろん海外からの持ち込みも固く禁じられています。カタールにお越しの方はお酒と豚肉の持ち込みについては気を付けましょう!
日本にはない ドーハの魅力
さて、カタールの不便な点を聞いた時点で「行くのをやめよう」と思った方、ちょっと待ってください! ドーハは魅力も沢山ある街なのです。ここからは皆さんにぜひ立ち寄って欲しいスポットを紹介していきます。
1.「100万ドルの夜景」にも負けない、ウエストベイの夜景
ウエストベイはホテルや商業ビルが立ち並ぶエリア。夜はビルが様々な色にライトアップされます。オススメの夜景鑑賞スポットはウエストベイから海を挟んで反対側にある遊歩道コーニーッシュ。「100万ドル」といわれる香港の夜景にも負けない美しい景色が見られます。
また、62階建ての住宅&ホテル、ケンピンスキー・レジデンス&スイートの61階にあるラウンジ「スカイボックス(Skybox61)」からもウエストベイだけでなくドーハ全体を見渡すことができます。オレンジで統一された街灯が生み出すドーハの夜景は、日本で見る夜景とはまた異なり見る価値大です。
2.バブリーな5つ星ホテル
ドーハには世界的に有名な5つ星ホテルが沢山あります。そんなところ高くて手が出ない…そんな方に耳より情報! レストランやプール、ビーチは宿泊しなくても使えることが多く、特にリッツ・カールトン系列のホテル「シャーク・ビレッジ&スパ」のプール&ビーチは私たちクルーにも大人気です。
イスラームの世界の週末にあたる金曜日には色々なホテルで「フライデイ・ブランチ」が提供され、お酒飲み放題の高級ビュッフェも楽しめます。
3.まるでアラジンの世界!? スークワキーフ
スークワキーフはドーハのローカルマーケット。スークはアラビア語で市場の意味。中東のマーケットということで見た目はまさにアラジンの世界! お土産はさることながら、数多くのスパイスが売られていたり、アバーヤやトーブといった現地の民族衣装も販売されています。