視野角60度を実現
Cellid(東京都港区)はAIとナノテクノロジーを活用し、世界最大となる視野角60度を実現したARグラス用ディスプレーを展開しています。従来の50度型に比べると1.5倍の情報量を表示します。また、高精度の空間認識ソフトも提供しており、ハードとソフトの連携によって没入しやすい環境を提供しています。建設現場では作業員のヘルメットに搭載することで、作業員の場所などをリアルタイムで把握できます。
ARでピザ完売
OnePlanet(千葉県一宮町)は企業のアセットとAR技術を組み合わせたDXの開発、提供を行っています。例えば大手ピザチェーンに提供したARでは、世界中のチーズを巡りながら、そのままピザの購買ページに移るという体験を提供しました。ヒット商品が完売するなどの成果を出しています。自治体でも導入事例があり、ご当地キャラクターとユーザーがインタラクティブに触れ合える体験を催しています。
バーチャルヒューマン
Aww(東京都渋谷区)は、3DのCG技術を活用することで人間らしい表情を可能にしたバーチャルヒューマンの開発、運用を行っています。すでにARバーチャル説明員として活躍しているほか、アパレルや化粧品などを中心にさまざまなグローバルブランドの広告に起用されています。COVID-19を契機に対人サービスでは人間以外のAIやチャットボットのやり取りが進むと思われ、需要はさらに高まるとみられます。
“ホラテク”で恐怖を演出
ホラーとテクノロジーを掛け合わせた「ホラテク」をコンセプトに掲げているのが闇(東京都目黒区)です。VRやAR、立体音響、体感フィードバックなど先端技術を活用した多彩な恐怖演出を売り物とするWeb制作と、お化け屋敷などホラーイベントの世界観を拡張するシステム開発を行っています。ホラーVRを制作する一方で大勢の人が同時にVR体験できるシステムも構築、ひと夏で5万人が有料体験するなどの成果を挙げています。
VR酔いを解決
VRの普及が進まない理由として、VR酔いが挙げられます。対策は施されていますが前にしか移動できず、移動速度も遅く視野も狭いといった問題があります。こうした問題を解決するのは雪雲(長野市)が提供する次世代VR技術です。具体的にはVR空間を自由に移動でき、高速移動や横移動、ダイナミックなジャンプも可能になります。また、従来のVRコンテンツは15分が限界でしたが、長時間利用にも対応できます。
COVID-19によって商取引をはじめとしたさまざまなサービスがDX化し、サイバー空間での経済活動は今後も加速するとみられています。建設業界をはじめとした人手不足の問題も顕在化しており、こうした課題に対処するためにもXR関連スタートアップのさらなる台頭が予測されます。
【Fromモーニングピッチ】では、ベンチャー企業の支援を中心に事業を展開するデロイト トーマツ ベンチャーサポート(DTVS)が開催するベンチャー企業のピッチイベント「Morning Pitch(モーニングピッチ)」が取り上げる注目のテーマから、日本のイノベーションに資する情報をお届けします。アーカイブはこちら