新たなマネタイズ法をサポート
東京都渋谷区が主幹事として推進しているのが渋谷5Gエンターテイメントプロジェクトです。COVID-19の影響でイベント自粛が相次ぐ中、全国のライブイベントを支援するのが目的で、大手通信会社やメディア、放送会社などの知見や資産を集結させて、ライブ映像の撮影や配信、オンラインライブを軸にした新たなマネタイズ方法のサポートを行っています。
全世界で3億5000万人の登録者がいるオンライン対戦ゲーム「フォートナイト」という空間では、世界の著名なアーティストがライブを開催しています。アーティストの米津玄師さんは日本人として初めて、バーチャルライブを実施し、世界でも知名度が一気に高まりました。
配信者向けファッションショー
また、4500万人ものユーザーを抱える日本最大のライブ配信アプリの提供を行う17(イチナナ)LIVEは、実用性の高い服をメーンとしたファッションショーを開催している神戸コレクションと連携しました。今年の神戸コレクションはオンラインとリアルを融合。17LIVEのライバー(配信者)の中からショーに出演できるオーディションを共同企画しました。
オンラインエンタメはエンターテインメントにオンライン・デジタル・リモートを掛け合わせたもので、「音楽や映画、アニメなどのコンテンツ」「動画、ライブ、音声配信」「コミュニケーション」「イベント、レジャー」「ゲーム、スポーツ」などの領域で構成されています。今回はこの中から5社のベンチャーを紹介します。
バーチャルマーケットを運営
HIKKY(東京都渋谷区)はバーチャル空間上で、出展者と来場者がアバターなどの3Dアイテムや、洋服やパソコンなどリアルな商品を売り買いできる「バーチャルマーケット」を運営しています。VR(仮想現実)空間を実際の会場のように回遊し、長時間にわたって滞在できるのが特徴です。入場者数は100万人を超えており世界最多。海外在住者の間でも人気が高く、これまでに多くの大手企業が出展しています。
動画配信数は7000本
BitStar(東京都渋谷区)は、YouTuberを中心としたクリエイタープロダクション、コンテンツスタジオ、インフルエンサーマーケティングという3領域で事業を展開しています。プロダクションには美容やエンタメ、お笑いやゲーム実況といった多種多様なジャンルの80名のクリエイターが所属しており、動画配信数は7000本を超えています。目指すのは、新しいコンテンツを担うベンチャーの創出です。
趣味を通した出会いをつくる
「隣に仲間をつくる」を目標に掲げ、好きを分かち合うエンタメシェアリングサービス「Cinemally」を展開しているのがStandbyme(東京都渋谷区)です。マッチングアプリの多くが恋愛を前提としていますが、同性の友達との出会いや恋愛ではなく趣味や嗜好を通した出会いの場はなかなかありません。Cinemallyは観に行きたい映画や好きなアーティストのライブ、気になる展覧会などの同行者を見つけることができます。
オンラインでも体験型イベント
リアル脱出ゲームをはじめとする体験型イベントの企画、運営を手掛けているのがSCRAP(東京都渋谷区)です。会場に集まった参加者が協力しながらさまざまなヒントを基に謎を解いて、その場所から脱出するのがゲームの醍醐味ですが、COVID-19を踏まえ自宅でも楽しめるリモートコンテンツや、オンラインで物語に参加できる演劇の提供など、新しい体験の導入にも力を入れています。