人気沸騰前のキャラをカード券面に
三菱UFJニコス営業第1本部主任 小野 拓馬さん(34) --クレジットカードを含めたキャッシュレス決済が増加している
「政府の施策や新型コロナウイルス感染症の拡大もあって、世代を問わず、現金を使わないキャッシュレス決済が右肩上がりで伸びている」
--クレジットカードの券面にデザインを施した商品に力を入れている
「特定の店で優遇が受けられるなど提携カードは認知度が高い。一方、独自に発行しているクレジットカード(プロパーカード)は認知度の低さなどに課題があった。そこで、ゲームやアニメのキャラクターや、いわゆる“ゆるキャラ”を券面に施したカードを発行してみようということになった」
--なぜ人気になっているのか
「クレジットカードは金利を含めて、商品の差別化が難しい。しかし、デザインを施すことによって、決済手段という機能のみならず、所有することの満足感を提供できる。成人であれば、既にカードを持っている人が多いが、もう1枚持つ動機付けにもなっている」
--どのようにPRしているのか
「ゲームやアニメの公式ツイッターといったSNSや、イベント会場で映像を流すといった告知をしている。ゆるキャラなどは幅広い年齢層に、ゲームのキャラクターなどは20~30代の男性を中心に人気だ」
--今後の展開は
「なるべく、既に人気となっているアニメやゲームのキャラクターを起用するのではなく、人気に火が付く前のキャラクターを使いたい。このため、本社のある東京の秋葉原で情報収集するなど、地道に活動している。いわゆる“安売り”はしたくない。年間に2~3種類に絞って新商品を出していきたい」
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おの・たくま 専修大経済卒。2009年三菱UFJニコス入社。個人・法人カードや加盟店獲得の営業を手掛ける中部営業部などを経て、16年5月から現職。東京都出身。