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女川原発再稼働めぐり市町村長会議で賛否の声、近日中に3者会談開催へ

 東北電力が令和4年度以降の再稼働を目指している女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)をめぐり、村井嘉浩知事は9日、県内35の全市町村の首長から意見を聞く「市町村長会議」を仙台市内で開いた。会議で賛否双方の意見が出たことをふまえ、村井知事は、近日中にも立地自治体の首長との3者会談を開く考えを明らかにした。

 再稼働に必要な地元同意の手続きでは、立地自治体2市町の両議会と県議会がすでに同意。この日の会議を受け、知事と両市町長の意向表明を残すだけとなった。

 この日の会議では、利府町の熊谷大町長が「世界最高水準の安全規制をクリアした」と再稼働に賛成の立場で意見を述べる一方、美里町の相沢清一町長は「避難道路の整備など課題は山積している」と反対を表明。このほか、「(再稼働を容認した)立地自治体(女川町、石巻市)の議会、県議会の判断を尊重すべきだ」(大河原町の斎清志町長)、「避難計画に不安がある」(加美町の猪股洋文町長)といった意見が出た。

 村井知事は「立地自治体の両首長との3者会談を開き、その結論を市町村長の総意とする」とした上で、「(3者会談終了後に)意思表示をすることになると思う。(3者会談開催は25日開会の)県議会前もあり得る」と述べた。

 一方、女川町の須田善明町長は「(防災)インフラの改善を着実に行うということが不可欠だ」、石巻市の亀山紘市長は「(事故時の)避難者の受け入れ態勢を整えることも必要と感じた」と話した。

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