国内

「Go To」東京除外でもリスク 県境またぐ移動、感染拡大に拍車

 東京「夜の街」→首都圏→列島全域

 東京で感染者の増加が再び目立ち始めたのは、「夜の街」関連を中心に47人の感染者が出た6月14日以降。当時は隣県の神奈川、埼玉、千葉の日々の感染確認は多くても一桁ずつで、全国的には他に北海道や福岡で継続的に感染者が確認される程度だった。

 その後、東京での会食などに端を発し首都圏へ感染が拡大。同19日に県境をまたぐ移動の自粛が解除されると、東京から地元に帰省後に発症するなど「東京由来」の感染が福島、石川、福岡などで確認された。クラスター(感染者集団)が起きた劇場の観覧客の感染も長野、愛知、島根などで発覚した。

 今月16日には31都道府県で622人を確認。5月25日の緊急事態宣言全面解除後も感染者ゼロが続いているのは岩手、秋田、大分、佐賀の4県だけだ。

 「首都圏、大阪圏も対象外に」

 「Go To」による観光促進のリスクは、東京を除外することで避けられるのか。東京医科大の濱田篤郎教授(渡航医学)は「人が動くことで感染が一層広がる可能性が高い。走り出したら止めるのは難しいので、少し様子を見た方がいい」と指摘。「リスク回避の効果を期待するなら首都圏や大阪圏も対象外にすべきだ」と訴えた。

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