都道府県立高校の夏休み短縮、最長は岡山・大阪の34日間 本紙調査
新型コロナウイルス感染拡大による休校の影響で夏休みを短縮する全国の都道府県立高校のうち、短縮日数が最も長いのは岡山と大阪で34日間に上ることが18日、本紙調査で分かった。感染者数が最も多い東京でも夏休みが短くなる傾向がみられた。多くの学校が短縮日数を10~20日間とする一方、同じ自治体内でも大きな幅があり、各校が難しい対応を迫られている実態が浮かび上がった。
本紙は47都道府県に対して今月上~中旬に聞き取り調査を実施し、新型コロナの影響で休校となった都道府県立高校の通常授業の再開時期(一斉登校)や夏休みの短縮日数、1学期の成績評価などを聞いた。夏休みの期間は基本的に各学校が決めているため、各都道府県の教育委員会が把握している各校の短縮日数の平均や最短・最長日数について回答を得た。
政府は3月2日から春休みまで一斉臨時休校を要請。4月16日に緊急事態宣言の対象が全国に拡大された後は、全国の学校で休校措置が取られた。
調査結果では、夏休みの短縮日数が最長30日以上と回答したのが4府県に上った。最も短縮されるのは、岡山の34日間と大阪の23~34日間。大阪の夏休みは例年7月21日~8月31日の42日間だが、今年は最も短い学校で8月9~16日の8日間と大幅に短縮される。次いで和歌山が最長で33日間、福井も32日間短縮するとした。
一斉登校の開始日は5月7日から6月29日だったが、登校開始が最も遅い6月29日だった東京では26日間短縮し、夏休みは8月8~23日の16日間となる。
一方、感染者が全国で唯一確認されていない岩手では、臨時休校で授業への影響があったのは2日間のみだったため、担当者は「学習への大きな影響がないことから、夏季休業の短縮は基本的になし」と回答した。また、感染者数の少ない青森、鳥取、宮崎も例年通りの夏休み期間とする学校があった。
宮城では76校中41校が8月1日から夏休みとしているが、学校によっては短縮日数が最短で1日、最長で27日間だった。静岡で15~26日間、福井でも11~32日間と、同じ自治体内でも短縮日数に大きな幅が出た。
コロナによる休校の影響で1学期の授業日数が短くなり、各校では、特に3年生にとって大学入試の合否判定にも影響する成績評価に苦慮しているようだ。