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忠実な債権国日本をなめたらいかんぜよ トランプ氏が優勢になるほど広がる恐怖

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忠実な債権国日本をなめたらいかんぜよ トランプ氏が優勢になるほど広がる恐怖

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 傲慢すぎるヘリマネー案 世界最大リスク

 いよいよ今日、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の開幕だ。テーマは「世界経済の潜在リスク共有」と議長国の日本政府筋は言うが、最大のリスクとはどうやら米大統領選で共和党の候補指名をほぼ確実にしているドナルド・トランプ氏のようだ。

 日本国内では、トランプ氏の在日米軍全額負担要求、日韓の核武装容認や日本製品に対する高関税が論議を呼んでいるが、米欧の市場関係者の間では、今後、11月の大統領本選にかけて、トランプ氏が優勢になればなるほど「世界不況が引き起こされる」との恐怖が広がりつつある。

 問題視されるトランプ発言とは、中央銀行である米連邦準備制度理事会(FRB)にドルを刷らせて、借金つまり国債の返済に回すというアイデアだ。FRBのイエレン議長がそれを拒否すれば、首をすげかえる、とまでトランプ氏は公言するほどご執心だ。

 この案は荒唐無稽だと切り捨てるわけにいかないし、妙に現実味がある。故ミルトン・フリードマン・シカゴ大学教授の弟子、ベン・バーナンキ前FRB議長が提案したことがある「ヘリコプター・マネー」政策のトランプ版である。

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