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この秋冬は「装飾性」がキーワード ファッションディレクターの関本美弥子さんに聞く

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この秋冬は「装飾性」がキーワード ファッションディレクターの関本美弥子さんに聞く

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ケイト_スペード_ニューヨークの赤いニット(2万5000円)に毛足のあるウール素材のベージュのスカート(4万5000円)をあわせてシックに=2014年9月1日、東京都中央区(宮崎瑞穂撮影)。※価格はすべて税別です  【トレンドを着こなそう!】Vol.13

 9月に入り、少しずつ秋が深まってきた今日この頃、ワードローブの入れ替えを考える時期でもあります。東京・松屋銀座の東京生活研究所のファッションディレクター、関本美弥子さんが今年の秋冬に気になるキーワードは「装飾性」。小物も上手に使い、トレンドをおしゃれに先取りしてみませんか。

 「今年の秋冬は、デザインや素材の面白さを楽しむ『装飾性』がポイントです。遊び心も加えつつ、エレガントでシックな着こなしを工夫しましょう」と関本さん。今年の春夏は、華やかなプリント柄や鮮やかな色の掛け合わせがトレンドだったが、その進化形といえる。久々にニットがキーアイテムに浮上、これまでとは違う、凝ったデザインが多いのも特徴だ。

 ハイネック復活

 「ニットは今年、首回りを隠すタートルやハイネックが久しぶりの復活です。エレガントなムードを反映していますね」と関本さん。米ニューヨーク発の「ケイト スペード ニューヨーク」の真っ赤なニット(2万5000円)はタートルネックにフリルがついたデザイン。ボトムスは毛足のあるウールを使ったベージュのスカート(4万5000円)、黒のタイツにボルドーのハイヒール(4万円)をあわせる。シンプルなようで、調和が取れているという意味の「トーナル」な着こなしを楽しもう。

 ニューヨーク発の「アリス アンド オリビア」からは遊び心満載のニット(3万3000円)が到着。首回りに、ラメ入りヒールを履いた女性の足をあしらっている。イタリア・トリノ発の「クリスティーナ ティ」のニット(6万3000円)は、メタルチップにペイントした花がアクセント。いずれも黒のニットに映えるデザインだ。

 元バレリーナが手がける「レキサミ」からは、季節の変わり目にぴったりなセットアップを提案。カーディガン(3万9000円)はレースも使った透け感のあるニット、スカートのようなキュロット(3万1000円)は、ふくらはぎの真ん中くらいまであるミモレ丈で、舞台衣装のような華やかさだ。

 今年の秋冬もう一つのキーワードは「ウインターパステル」。パステルカラーはアクアやライラック、レモンイエローなど春夏のイメージが強いが、あえて秋冬に提案。ただし合わせる色は黒だ。ニューヨーク発の「ミリー」からは、ピンクの透け素材のトップに黒のレース地のスカートをあわせたワンピース(6万5000円)が登場。「合わせる色はベージュでもすてきですよ」と関本さんは話す。

 小物も一工夫

 そして、秋といえばブーツを楽しめる時期の到来。今年は久しぶりにロングブーツがカムバック。太ももまでの長い「サイハイブーツ」も登場した。「ルイ・ヴィトンやイヴ・サンローランといったハイブランドが、今年の秋冬もので台形の短めのスカートにロングブーツを合わせたコレクションを発表したので、大きなトレンドになる予感」(関本さん)という。足首を締めるような細身で、ヒールは安定感のある太めが目立つ。黒や茶系、ボルドーといったシックな色の新作が多いのも特徴だ。ブーティは根強い人気があるが、今年は昨年と違ったプラスアルファの「装飾性」がポイントだ。

 遊び心満載のフラットシューズもそろった。ニューヨーク発、「マーク BY マーク ジェイコブス」のスリッポン(4万5000円)は、犬やネコのおとぼけ顔をあしらい、メンズライクでカッコイイ。服に合わせるのが難しそうだが「おしゃれ上級者用です。工夫してみてくださいね」と関本さん。

 アクセサリーでは仏「アガット」が、自分なりのオリジナルができるアソートイヤリングを提案。「揺れる長めのイヤリングで、エレガントさを追求しましょう」と関本さん。小物も工夫して自分らしいコーディネートを楽しもう。(文:藤沢志穂子/撮影:宮崎瑞穂/SANKEI EXPRESS

 ■せきもと・みやこ 1986年、米国トーメン入社。マーケティング業務などに携わる。89年、レナウン入社。レディースウエアの企画・立案などを経て98年から現職。百貨店、松屋銀座へのファッションディレクション、海外コレクション視察・分析、新規デザイナーの発掘などを手がける。

 ※価格はすべて税別です。

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