透明感あふれる写真を撮られる中川正子さんの最新作「ＩＭＭＩＧＲＡＮＴＳ」（ＯＣＴＶＡＵＳ、３８８５円）は、３・１１以降に住み慣れた東京を離れて移り住んだ、誰一人知り合いがいない岡山で知り合った友人たちの暮らしを紡いだ写真集です。不安でも悲しくても、食べて、耕して、育てて、眠って。人々が生きる様は、底知れぬパワーを持っているのだなと思わずにはいられません。自分の日常の世界をしっかり目で耳で五感をフル活用して感じよう。私は強くそう思いました。

　きれいな小川のようにキラキラ、さらさら流れるような、森の中に行って深呼吸したかのような気持ちの良い写真集。日常はこんなにもキラキラしていたのか…光あふれる世界を皆さまもその目でごらんください。その瞬間から世界が輝くかもしれません。（“旅の本屋”ＢＯＯＫ２４６／ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）

　■ＢＯＯＫ２４６　東京都港区南青山１の２の６　Ｌａｔｔｉｃｅ　ａｏｙａｍａ　１Ｆ　（電）０３・５７７１・６８９９　午前１１時～午後１０時（土日祝～午後９時）無休。このコラムは世界７０カ国を放浪した当店スタッフ・黒崎がご案内しています。

　【ガイド】

　２月２３日まで当店で中川正子写真展「ＩＭＭＩＧＲＡＮＴＳ」を開催しています。オリジナルプリント展示の他、中川さんをひもとく本やＣＤなどの販売も致します。お近くをお立ち寄りの際はぜひご来店くださいませ。それでは、次回の搭乗まで。