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【2013回顧】(1)自然災害 豪雨、酷暑…異常気象の猛威

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【2013回顧】(1)自然災害 豪雨、酷暑…異常気象の猛威

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 2013年は台風が多発したばかりでなく、東北や西日本を中心に過去に経験したことのない記録的な豪雨に見舞われ、洪水の被害も相次いだ。さらに夏の最高気温を更新するなど異常気象と思われる事象が目立った。

 気象庁によると、2013年の台風の発生回数は1994年(36回)以来2番目に多い31回。9月には台風18号による豪雨で京都など3府県に初の「大雨特別警報」が発表され、京都市右京区の嵐山を流れる桂川が氾濫した。翌10月には大型で強い台風26号による記録的な豪雨によって伊豆大島(東京都大島町)で大規模な土石流が発生。35人が死亡、4人が行方不明となった。台風による被害は国内ばかりでなく11月には30号がフィリピンを直撃。最大の被災地となったレイテ島タクロバンを中心に約1600万人が被災した。

 また、今夏は全国的に猛暑となり、特に西日本の夏の平均気温は平年より1.2度上昇、統計を開始した1946年以降で最も高くなった。8月12日には、高知県四万十市(しまんとし)で史上最高の41度を記録するなど全国143地点で最高気温を更新する酷暑となった。その後も全国的に気温の高い状態で推移し、新潟県糸魚川市(いといがわし)では10月としては観測史上最高となる35.1度を9日に記録するなど、140地点で30度以上の真夏日を記録した。

 異常気象は、気温や降水量だけでなく、千葉、埼玉の両県で竜巻が発生するなどした。トルネード・アレイ(竜巻街道)と呼ばれるほどの竜巻多発地帯である米オクラホマ州では6段階中で最も強い「EF(改良藤田)スケール5」に相当する巨大竜巻が発生し、少なくとも24人が死亡、240人の負傷者を出した。

 ≪濁流の桂川≫

 9月には台風18号による大雨で桂川が氾濫し、京都など3府県約49万人に避難指示が出された。

 ≪土石流 伊豆大島襲う≫

 台風26号による記録的な豪雨で土石流が発生。土石流は元町地区などの集落を襲い、35人が死亡、4人が行方不明となる大惨事となった。

 ≪フィリピン 壊滅的な被害≫

 猛烈な台風30号が11月8日、フィリピン中部を直撃。沿岸地域を高潮が襲い、最大の被災地となったレイテ島のタクロバンを中心に壊滅的な被害が出た。被災地は津波被害をうけたようにがれきだらけに。給水車を空輸するため空港に到着した航空自衛隊のC-130輸送機。空港は脱出の航空機を待つ避難民であふれかえっていた。フィリピン国家災害対策本部によると(2013年)12月23日現在の被災者は約1600万人で死者は6109人。

 ≪ロシアに隕石落下≫

 2月15日、ロシア南部のチェリャビンスク州周辺に隕石が落下した。隕石の回収作業を進めていたロシア科学アカデミーの捜索で直径1メートル、重さ約570キロの隕石の塊を引き上げた。

 ≪米で巨大竜巻≫

 6段階中で最も強い「EF5」に相当する巨大竜巻がトルネード・アレイ(竜巻街道)と呼ばれるオクラホマ州で発生。少なくとも24人が死亡し、3万人以上が被災した。オクラホマシティー付近を通過する様子をカメラがとらえた。

 ≪10月の真夏日≫

 10月だというのに30度以上となる真夏日が続くなど異常気象となった。

 ≪「スーパーセル」発達≫

 埼玉、千葉両県で竜巻が発生。積乱雲が生じ始めてからわずか30分で竜巻の発生要因となる「スーパーセル」に発達していた。全壊7棟を含む住宅約400棟が損壊した。(EX編集部/撮影:鈴木健児、早坂洋祐、前川純一郎、共同、AP/SANKEI EXPRESS

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