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「ケネディ王子」 政治に関心/JFK孫デビューで全米注目、近く来日

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「ケネディ王子」 政治に関心/JFK孫デビューで全米注目、近く来日

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 22日は米国のジョン・F・ケネディ元大統領(1917~63年、JFK)がテキサス州ダラスで暗殺されてから50年の節目の日。日本では駐日米大使として1週間前に東京に着任したばかりの元大統領の長女、キャロライン・ケネディ氏(55)が大いに注目されているが、米国では元大統領にとって唯一の男性の孫(ケネディ大使の長男)、ジョン・シュロスバーグさん(20)=通称・ジャック=が“公式デビュー”し、その将来を嘱望する声が高まっている。「ケネディ王朝」のプリンスとも称されるジャックさん。近く、母を追って来日するが、知日派の大物政治家へと育っていく可能性は高い。

頭脳明晰のイケメン

 ジャックさんは、ケネディ大使とデザイナーの父、エドウィン・シュロスバーグ氏(68)の長男として1993年1月にニューヨークで生まれ、ローズさん(25)とタチアナさん(23)の2人の姉がいる。これまでほとんどメディアに露出することがなかったが、祖父の暗殺50周年を機に種々のイベントで引っ張りだこになり、露出が急増している。

 特にそのハンサムな容姿が注目され、叔父(ケネディ大使の弟)で1999年7月に飛行機事故によって38歳で死亡したジョン・ジュニア氏にそっくりだと評判だ。現在、名門エール大学で緊急医療専門の外科医になる勉強をしているが、新聞研究会にも属し、学生新聞に政治経済に関する硬派の記事を多数寄稿、政治への関心も高い。

 昨年9月には米CNNの番組内で、「医師としてのキャリアを追求しつつ、将来は政治にもかかわりたい」と明言している。一方でスタンドアップコメディ(漫談のようなもの)が特技で、性格も親しみやすくさばけていると、周囲の見る目も好意的だ。

オバマ大統領も称賛

 20日にはバラク・オバマ大統領(52)がホワイトハウスで、ケネディ元大統領が事実上創設した文民最高位の勲章である「大統領自由勲章」の授与式を開いたが、この際、ジャックさんがケネディ家を代表して「祖父は、進歩と知識への探求を抑えることはできないと示した。すべての人が、この偉大な国に貢献する能力があるのだと思い出させてくれた」と挨拶。よどみのない堂々としたスピーチを聞いたオバマ氏は、「日本に送った新大使は、今夜の立派な挨拶を喜ぶでしょう。彼女に詳細に報告しておこう」とねぎらった。

 米国の「究極のセレブ」的な存在であるケネディ家からは、JFKの暗殺後、弟のロバート・ケネディ元司法長官(1925~68年)とエドワード・ケネディ元上院議員(1932~2009年)が兄の遺志を継いで大統領の座に挑んだが、ロバートは選挙遊説中に暗殺され、エドワードは1980年に現職のジミー・カーター大統領と民主党候補指名獲得を激しく競って敗れた。

 3兄弟の子供たちの世代からは2人が下院議員になったがすでに引退。現在は、ロバートの孫のジョセフ・ケネディ3世氏(33)が下院議員を務め、ケネディ家と治とのかかわりを保っている。しかし、検事出身のジョセフ氏は大統領への野心はないとされ、米政界では血統書付きのケネディ家の新プリンス誕生が待望されていた。ジャックさんの今後の歩みが注目される。

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