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2014年サッカーW杯 「王国の祭典」 出場32チーム決まる
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≪最後の枠はウルグアイ≫
サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会出場を懸けた大陸間プレーオフは11月20日、モンテビデオでホームアンドアウェー方式の第2戦を行い、前回大会4位のウルグアイ(南米5位)が地元でヨルダン(アジア5位)と0-0で引き分け、2試合合計5-0で2大会連続12度目の本大会出場を決めた。W杯に出場する全32チームが出そろった。1次リーグの組み合わせは12月6日(日本時間7日)、ブラジルのサルバドル郊外で決まり、来年6月12日に開幕する。(共同/SANKEI EXPRESS)
4年に1度のサッカーの祭典は、王国で最強の座を競うのにふさわしい顔触れとなった。
出そろったW杯出場32カ国に特筆するようなサプライズはないが、それは同時に世界中のサポーターが納得し、本大会を心待ちにできることも意味する。
最新のFIFAランクでは、1位から24位までのうち20位のウクライナをのぞくすべての国がW杯出場権を獲得した。
優勝争いの軸になりそうなのは、過去19大会すべてで優勝を分け合ってきた欧州勢と南米勢だ。FIFAランクでも1位から12位までを両地域で“占拠”した。アメリカ大陸開催で初優勝を目指す欧州勢と迎え撃つ南米勢の構図は最大の関心事となるだろう。
欧州勢の実力は、予選の結果から推し量れる。世界的ストライカーのイブラヒモビッチ(パリ・サンジェルマン)を擁するスウェーデンが散り、常連のフランスもプレーオフに回らざるを得なかった。それだけにきっちり勝ち上がってきたスペインやドイツ、イタリアといった優勝候補の地力は際立つ。
開催国ブラジルは優勝が重大使命となる。重圧は計り知れないが、環境面の優位性が絶大なのは6月のコンフェデレーションズ・カップを制したことでも分かる。また「孤高の頂点」に立ち続けるメッシ(バルセロナ)を擁するアルゼンチンが主役に躍り出ても不思議ではない。
日本を含めた他地域の代表が見劣りすることは否めないが、欧州のトップリーグでプレーするスター選手は珍しくなく、欧州、南米勢との実力差は年々縮まってきている。W杯を盛り上げるスパイスとなるダークホース、新興国による番狂わせにも期待は高まる。
世界の覇を競う列強や各地域を引っ張る強豪がずらりと顔をそろえたW杯は、日本の現在地を知る格好の舞台になる。結果がすべてではなく、日本の強みと弱みを身をもって感じることは、今後の方向性を探るための試金石になる。
10月の欧州遠征で味わった屈辱は記憶に新しい。W杯出場という目標を失って士気の上がらないセルビアとベラルーシに連敗。アジア王者でも欧州予選の敗者に一蹴された現実に、世界との絶望的な差を痛感させられた。日本のFIFAランクはアジア最高の44位。とはいえ、W杯出場国では下から5番目。日本にはW杯の結果に一喜一憂するだけではなく、世界との真剣勝負を未来へつなげる長期的な視点も求められそうだ。
≪メッシやCロナ、ネイマール…スーパースター競演≫
プレーヤーの頂点を争っているのが、アルゼンチンのメッシとポルトガルのロナルド(レアル・マドリード)であることに異論はないだろう。
メッシは年間世界最優秀選手賞のバロンドールを史上初となる4年連続で獲得中の万能型アタッカー。26歳にして現役最高どころかペレやマラドーナといったレジェンドとも並び称される存在であり、残された最後のタイトルであるW杯優勝をつかんで輝かしいキャリアに花を添えたい。
メッシと同時代を生きていなければ、代わって勲章を総なめにしたと思われるのがロナルドだ。爆発的なスピード、抜群の得点感覚、阻止不能の無回転FKと天下無双の武器を誇る28歳のストライカーにとっては、スペインリーグでもしのぎを削るライバルとの評価逆転を狙う舞台となる。
両雄と並んで世界の注目を集めているのがネイマールだ。左サイドを主戦場に守備陣を切り裂く変幻自在のドリブルは圧巻だ。今季から在籍する名門・バルセロナでも定位置を確保。“ブラジルの至宝”や“ペレの再来”ともいわれる若きタレントは、母国開催のW杯で新たな「伝説」を築きにいく。(SANKEI EXPRESS)