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彼女を知れば知るほど、好きになってしまう オリバー・ヒルシュビーゲル監督 映画「ダイアナ」

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彼女を知れば知るほど、好きになってしまう オリバー・ヒルシュビーゲル監督 映画「ダイアナ」

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 ドイツのオリバー・ヒルシュビーゲル監督(55)が、世界の人々を魅了したプリンセス、ダイアナ元英皇太子妃(1961~97年)の知られざる苦悩にスポットを当てた。その作品名もずばり「ダイアナ」。

 夫のチャールズ皇太子(64)との仲が冷え切る中、ダイアナ(ナオミ・ワッツ)は、パキスタン人医師、ハスナットと知り合う。自分を特別視しない彼にひかれていくダイアナだったが、密やかな恋の行く手には…。

 本作は監督にとって初のラブストーリーとなった。「いつか女性が主人公の作品を撮ってみたかった」。監督は機会をうかがっていたそうで、その理由は、男性なら誰でもシンパシーを感じるようなものだった。「だって、女性の考えていることは複雑で、気まぐれで、理解できないことが多いじゃないですか。女性は神秘的ですよ」

 しかし、ダイアナ元妃個人に関しては「全く興味がなかった」という。脚本に引き込まれ、それをきっかけにダイアナという一人の女性の人物像を掘り下げてみたくなり、本作の監督を引き受けた。

 調べてみると、ダイアナ元妃の人となりは複雑そのものだった。両親から十分に愛を受けずに育ったためか、愛への渇望は相当なもの。機知に富んだ対応を披露する一方、純粋無垢な心も宿し、反骨精神も旺盛だ。撮影で大変だったのは客観性を保つこと。「だって彼女を知れば知るほど、好きになってしまうからね。僕はドイツ人だから、混じり気のない目で彼女を見つめることはできたけど」。公開中。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:早坂洋祐/SANKEI EXPRESS

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