クルマ三昧

日本カーオブザイヤー大賞候補「10ベストカー」出揃う 今年も激戦の顔ぶれ

木下隆之
木下隆之

 シボレー「コルベット」もベスト10入り

 輸入車で気を吐いているのがBMW「4シリーズ」である。豊富な車種構成であることが強みで、クーペ、カブリオレ、グランクーペ、M4クーペと、スタイリッシュな4ドアセダンから、超高性能スポーツモデルまでをラインナップする。選考は選考委員の考えや好みに左右される傾向がある。バラエティ豊かなモデル構成である点で言えば、取りこぼすことなく加点される可能性が高い。

 興味深いのはシボレー「コルベット」が10ベストカーに選ばれたことだろう。8代目コルベットは伝統的なFR駆動からミッドシップに変身したこともあり、話題性がある。右ハンドルを投入するなど、日本市場での高い評価も期待できる。

 超個性的なモデルは60人の選考委員から安定して加点されるのが困難な傾向にあるが、それでも得票を伸ばしたのは評価の証明であろう。

 メルセデス・ベンツ「Cクラス」とフォルクスワーゲン「ゴルフ・ヴァリアント」は、順当に第一次選考を突破した。Cクラスはセダンの、ゴルフはコンパクトハッチ型のベンチマークとして評価されている。もちろん完成度も高く、安定して得票される可能性が高い。

 というように今年も激戦が予想される日本カーオブザイヤーである。決選投開票は12月10日(金) 日本カーオブザイヤーの公式YouTubeチャンネルで配信される。

 不肖、木下隆之も選考委員であり、今から選考が悩ましい。

木下隆之(きのした・たかゆき)
木下隆之(きのした・たかゆき) レーシングドライバー/自動車評論家
ブランドアドバイザー/ドライビングディレクター
東京都出身。明治学院大学卒業。出版社編集部勤務を経て独立。国内外のトップカテゴリーで優勝多数。スーパー耐久最多勝記録保持。ニュルブルクリンク24時間(ドイツ)日本人最高位、最多出場記録更新中。雑誌/Webで連載コラム多数。CM等のドライビングディレクター、イベントを企画するなどクリエイティブ業務多数。クルマ好きの青春を綴った「ジェイズな奴ら」(ネコ・バプリッシング)、経済書「豊田章男の人間力」(学研パブリッシング)等を上梓。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

【クルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は原則隔週金曜日。アーカイブはこちら。木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【試乗スケッチ】こちらからどうぞ。YouTubeの「木下隆之channel CARドロイド」も随時更新中です。

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