ヘルスケア
EU、ワクチン「1億回分」寄付へ
【パリ＝三井美奈】欧州連合（ＥＵ）は２４、２５日にブリュッセルで首脳会議を開き、新型コロナウイルスのワクチンについて、「少なくとも１億回分」を今年中に途上国などに寄付することを決めた。
首脳会議の声明は、公平なワクチン接種が受けられるよう、途上国の生産体制向上に向け、支援する方針を明記した。バイデン米政権はワクチン特許の一時放棄を支持しているが、声明は特許問題については言及していない。
特許放棄は、途上国へのワクチン普及策としてインドや南アフリカが提案した。ＥＵはワクチンの大量寄付により、「特許放棄より、ワクチン供与を優先すべき」との姿勢を示す狙いがあるとみられる。