謎の武装リーフの正体
日産グランドライブにやってきてまず僕を驚かせたのは、この日の試乗モデルである「リーフ」が、まるでチューニングカーのように攻撃的に武装されていたことだ。
暗いマット系のカラーのリーフには、前後のオーバーフェンダーが装着され、タイヤは明らかに太い。アフターパーツメーカーのワイドなアルミホイールが組み込まれている。只者ではないことは、ステアリングを握る前から感じられた。
実際にそれは、リーフの戦闘力を上げた先行開発車である。発売時期等の言質は得られなかったが、近い将来に姿をあらわすであろう。
主要スペックを紹介しよう。リーフe+をベースに、EM57と呼ばれるモーターが2基組み込まれている。それによって、駆動方式は前後をモーターでパワー伝達する4WDになった。システム最高出力は227kW。最大トルクは680Nmに達した。あの、国内最速のGT-Rよりもトルクで上回っているのだから、開いた口が塞がらない。サスペンションとステアリング系は改められている。そもそも4WD化にともない、様々な部分に手が加えられているのだ。
最大の特徴は、前後駆動トルクが可変することである。フロント駆動のリーフに、リアにモーター駆動を加えた。しかも、前後駆動トルクは固定ではなく、シチュエーションによって可変する前後トルクスプリット式だ。