趣味・レジャー

消えゆく「ドライブイン」 生き証人が語る栄枯盛衰

栄枯盛衰を経て

 やがて高速道路の整備が進み、平成には京都縦貫自動車道が府の南方面から北の日本海方面の宮津市、京丹後市へと延伸するにつれ、国道178号は「生活道路になり、車の通行量は減った」(美津子さん)という。当然、ドライブインの利用者も減少。同様に全国でも、多くのドライブインが姿を消した。

 それでもドライブインダルマには強みがあった。一つは家族経営。現在は美津子さんと息子夫婦の典央(のりお)さん(49)、真紀さん(48)、そして2人の長男の悦士(よしひと)さん(27)の親子三代で店を切り盛りする。「家族だけで従業員がいない分、苦しくてもなんとかやっていけた」と美津子さん。平成16年の台風23号で店が水没する被害を受けた際も、家族総出で復旧に当たったという。

 もう一つの強みは、「自家製で、手が掛かっている料理」(美津子さん)。冷凍食品などを使わず、手作りの料理を出すことで、一定の顧客をつかんだ。

 国道178号の盛衰を見つめつつ、開業から48年を経た現在もドライブインの看板を守る。美津子さんは「今後も店と料理の味を家族で守っていきたい」と力を込めた。

 ドライブインダルマの営業時間はレストランが午前8時~午後5時、自販機コーナーは午前6時ごろ~午後7時。問い合わせは0773・82・0213。

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