契約者が死亡した場合に遺族が受け取ることのできるお金を「保険金」といいます。保険会社にとって大きな支出は保険金の支払いです。30歳の男性に保険金を支払う可能性より、70歳の男性に保険金を支払う可能性が高いので、30歳で保険に加入する場合と、70歳で保険に加入する場合では、保険料に差が出てくるのは当然の結果なのです。
2.保険の契約期間
次に考えたいのが保険の契約期間です。生命保険の契約期間は「更新型」の場合、10年ごとに契約条件が変更になります。契約条件の要素のひとつに保険料があります。30歳で更新型の保険に加入した人が10年後の40歳で保険の更新を迎えた場合、更新後の年齢で保険料を計算するため、通常は保険料が値上がりする要因になります。
「更新型」に対して、定期的に更新せずに60歳、65歳、70歳になっても一定期間の保険料が変わらないように保険に加入する方法もあります。30歳で加入して、契約期間が70歳までだとすると、30歳から70歳までの期間の死亡率を勘案して保険料が決定されます。先ほど見たように、年齢による死亡率には開きがあります。特に、60歳で満期を迎える契約と、70歳で満期を迎える契約では、死亡率が異なるため、保険料も異なります。どちらが安いかと言えば、70歳で満期を迎える契約より、60歳で満期を迎える契約のほうが保険料は安くて済みます。
さらに保険料を下げたい場合、60歳満期ではなく、55歳満期、50歳満期など保険の契約期間を短くすることで、保険料を下げることができます。
3.契約期間中に死亡した場合の保険金額
保険金の金額を「保険金額」といいます。死亡時に支払われる保険金が1000万円のプランと2000万円のプランでは、死亡率は変わらないですが、保険会社にとっては万が一の際に支払う保険金額が2倍になりますので、契約者が支払う保険料も2倍になります。
4. 保険金の支払い条件
保険金を支払う条件は保険内容によって異なります。生命保険の多くは死亡した場合に保険金が支払われるようになっているでしょう。死亡以外にも、寝たきり状態や生活習慣病など特定の状態になった場合に保険金が支払われるタイプもあります。支払う条件が増えるほど、保険会社にとって保険金支払いの機会が増えますので、その分保険料は高くなります。