書評

『捨てないパン屋』田村陽至・著 日々のもどかしさ変える力に

 広島の人気パン店店主の著者が、売れ残ったものを捨てる「普通のパン屋」から「捨てないパン屋」になるまでの道のりを紹介した本書。その極意にも通じるサブタイトルは〈手を抜くと、いい仕事ができる→お客さんが喜ぶ→自由も増える〉だ。

 例えば、売るパンは4種類、具なしで大きいものだけ。ただ最高の材料と設備で著者一人で焼き、店番は夫人一人、1日8時間労働で売り上げは年2500万円。週休1日だが、長期休暇を取る…。

 真の豊かさ、本当に幸せな暮らしとは何かを考えさせ、日々のもどかしさを変える力を与えてくれそう。(清流出版、1500円+税)

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