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「買ったほうが得」は危険 7500万円のタワマンを買う共働き夫婦の末路

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「買ったほうが得」は危険 7500万円のタワマンを買う共働き夫婦の末路

配信元:PRESIDENT Online 更新

 買い物はリーズナブルで品質の良いものであれば、ブランドにこだわりはない。だから買い物のほとんどはネットで済ませます。都心住まいの彼らは、自動車の免許は持っていても、車を持ちたいとは思いません。休日も子どもを連れて、徒歩または電車で近所の公園や公共施設で遊ぶのが流儀。自転車は必需品で、夫は会社まで基本は自転車で通勤しています。

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 こんな「堅実なライフスタイル」を実践しているDさん夫婦です。その彼らが、7500万円という高額のタワマンの購入を検討したいといって相談に来たのです。

 きらびやかなパンフレットを持ってくるかと思いきや、さすがにネット世代。持参のタブレットを開いて、旦那さんが説明をはじめます。都心湾岸部の超高層タワーマンションは完成予定が今から2年後。戸数は1000戸程度と大規模分譲で、東京湾から「銀座」方面までを一望できる眺望の良さが最大の売り文句。駅までは若干距離があります。最寄りの地下鉄の駅までは徒歩12分。それでも一度電車に乗ってしまえば、「銀座」や「有楽町」といった都心部までは5分程度でアクセスできます。

 ボーナス時の返済額は60万円

 「天気の良い日は、自転車で汐風を感じながら通勤なんていうのもいいですよね」

 旦那さんも新しい生活を夢見てまんざらでもなさそうです。

 ローンの借入額は、夫婦で合わせて総額6500万円です。返済当初の金利が低い変動金利を使って期間を35年と長めに設定すれば、毎月の返済額は16万円強、ボーナス時は60万円です。年間返済額は280万円ほどとなり、年収1000万円超の夫婦からすれば、十分に支払えるレベルです。なおかつ、2014年から変更された住宅ローン減税制度の所得税控除分は年間で40万円となりますので、実質の支払い負担額は減税が適用される最大10年については年間240万円です。現在、彼らが住む家の現在の家賃は月々15万円ですから、これは「買うしかない」という結論になったというわけです。

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  • 『マイホーム価値革命-2022年、「不動産」の常識が変わる』牧野知弘著(NHK出版刊)

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