IT風土記

北海道発 海のビッグデータ操る「マリンIT」 漁業での活用に期待

 その後、ホタテガイ関連機器に携わっていた時に起こったホタテガイの大量死をきっかけに、海の状況を把握する必要性を強く感じるようになり、ITを活用した「海の見える化」を研究するために海洋研究の道に入る。ホタテガイ大量死が教訓となり、水温という情報をリアルタイムに漁業者に届けることを目的に始めた研究は、少しずつ幅を広げ、研究仲間や協力してくれる漁業者を増やしている。

 小型で安価な水温観測の「ユビキタスブイ」がライセンス契約により製品化されたほか、米アップルの情報端末「iPad」のアプリとして開発したデジタル操業日誌は、これまで数か月を要していた水産資源量の推定をリアルタイム化した。北海道大学の学生時代に和田教授の先輩だった宮下教授は「マリンITは、ICTを漁業のために役立てるという社会実装で成果を上げている。ICTを社会実装につなげるプロセスは、これからのマリンサイエンスで最も難しく、重要な取り組みだ」と評価している。

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