車の人混み突入 地域で自衛「柵」 警察対応に限界、費用など課題も
更新警視庁が周辺の防犯カメラの映像を解析した結果、日下部容疑者の車が事件直前、竹下通りの前を行ったり来たりしており、捜査関係者は「進入しやすい道を探して走行する中で、たまたま竹下通りを選んだ可能性がある」と指摘する。
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竹下通りでは数年前から歩行者天国時の車進入防止策として、自動で上下する複数の金属製ポールをJR原宿駅側の入口に設置する計画が浮上。商店会が道路を管理する渋谷区と協議したが、約2千万円という高額な設置費用などがハードルとなり見送られてきた。
事件は一方通行の出口である明治通り側から車が入り込むという想定外の問題も突きつけた。商店会広報担当者は「安心、安全が一番。やれることはやっていきたいというのが商店会の思い」としており、ポール設置へ見積もりや先行事例の情報収集を進めている。
国内外で相次ぐ
車を突入させ通行人らを無差別に狙う犯罪、テロは国内外で相次いできた。現実的な脅威として認知され対策が講じられている。
平成29年11月に商店街で車が暴走する事件があった松山市では昨年6月、商店街と市道の境界3カ所に、手動昇降式のポール10本を設置。地元の要望で市が約860万円で導入したといい、担当者は「早期の対応が必要と判断した」。17年にアーケード街でトラックが暴走する事件があった仙台市も、4カ年で同様のポール226本を設置した。