東大宇宙線研究所の観測施設「スーパーカミオカンデ」や約400年の伝統を持つ奇祭「飛騨古川祭」で知られる岐阜県飛騨市が新たなご当地グルメ「Hida Roll 」(ヒダロール)を開発し、今月15日から東京・有楽町で開催される「Excellent飛騨米フェア」でお披露目される。「飛騨の旬をロール寿司にぎゅっと詰め込んだ逸品」(飛騨市)という自信作だ。
名古屋からJR高山本線の特急「ひだ」号で約2時間40分。飛騨市の玄関口、飛騨古川は高山や白川郷にも近く、出格子の商家や白壁の土蔵が続く街並みは、テレビや映画のロケ地にもなってきた。市全体では面積の約9割が森林で、このうち7割を広葉樹が占める。大自然に抱かれた町だ。
飛騨市食のまちづくり推進課課長補佐の麻生(あさぶ)貴秀さんは「米・食味分析鑑定コンクールで8年連続金賞、特別優秀賞を受賞するくらい。飛騨市ではおいしいお米が収穫できる」と胸を張る。その飛騨米の酢飯で地元産のえごまや赤かぶ、飛騨山椒(さんしょう)などを巻き、赤身が特徴のブランド牛「飛米牛」(ひめぎゅう)をトッピングした寿司ロールが、新たなご当地グルメのヒダロールだ。
公邸料理人として10年間にわたり、カナダや中国、フランスで外交活動を食の面からサポートしてきた工藤英良(えいりょう)氏が「飛騨市食の大使」としてレシピを考案した。
今やご当地グルメは百花繚乱(りょうらん)だが、飛騨で誕生した期待の新星は東京でどのような評価を受けるのか。ヒダロールは新有楽町ビル地下1階の「Sustaina Station DaiDai」で堪能でき、税込み600~1000円。
飛騨市の食のまちづくりを担う麻生さんは「食材は飛騨市から東京まで産地直送。ぜひ東京の方にもこのヒダロールを召し上がってほしい。東京で味わえるのは今月15日から26日までの期間限定だが、12月以降はぜひ飛騨市に足を運び飛騨の旬を味わっていただければ」と話している。