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ファーウェイ、「6G」研究強化へ 特許取得急ぐ

 【北京=三塚聖平】中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が、高速大容量の第5世代(5G)移動通信システムの次の規格となる「6G」の研究開発を加速させる。米政府が同社への半導体輸出を禁じたことで主力製品の製造に支障が生じている中で、世界的にまだ優劣が定まっていない新分野で巻き返しを図る考えだ。

 創業者の任正非(にん・せいひ)最高経営責任者(CEO)は、今月中旬に公表した社内会議の議事録で、6Gについて「成長余地は通信の帯域幅の広さにとどまらないだろう」と期待した。その上で「6Gの研究は転ばぬ先のつえであり、特許を先行して占有する」と述べ、6Gに関する特許取得を急ぐ考えを示した。

 任氏は「6Gが真に役立つときを待ってはいけない。特許がないために他人に制約されることになる」とハッパを掛けた。

 華為は、米国の輸出規制により主力のスマートフォン事業が打撃を受けている。7月に発表したスマホの新機種「P50」は、最新の5Gには対応せず、4Gのみとなった。任氏は、米国の規制に関して「合理的な部品で高品質の製品をつくる」と強調した。

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