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「たけのこの里」立体商標登録 特許庁の“拒絶”を覆した明治の底力

SankeiBiz編集部
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「きのこ」はもっとつらかった?

 労力と時間を要した立体商標登録だったが、明治の広報担当者は「『きのこの山』のときより、ちょっと楽だったかと思います」とこぼす。当時は、どのような資料をどれだけ用意すればいいか分からない手探り状態だったので、知的財産の部門だけでなく広報、マーケティング、開発、調査の部門が協力する大掛かりな態勢で臨んだという。

 今回の「たけのこの里」の登録では、これまでの知見が役立ち、ある程度は手続きを効率化できたというわけだ。この2商品は一緒に宣伝されることが多かったので、「きのこの山」を登録したときの資料を活用できたという点も効率化に寄与した。ただ、審査は個別に行われるため、「きのこの山」が先に登録されていたからといって「たけのこの里」の審査が有利に働いたということはなかったという。

 明治の広報担当者は同社の知財戦略について、将来的なブランド展開を想定しつつ、第三者が先行して登録することを防ぐために複数の商品区分で広範囲にわたる商標登録などをしていると説明する。すでに「きのこの山」「たけのこの里」の文房具やおもちゃを展開しているように、ライセンスビジネスも視野に入れているという。

 立体商標が認められたことで、先行する「きのこの山」と肩を並べた「たけのこの里」。商標登録によって二大看板商品の模倣品を他のメーカーに作られる心配はなくなったが、気になるのは「きのこたけのこ戦争」ともいわれる消費者間の論争の行方だ。肝心の売れ行きは「たけのこの里の方が売り上げが大きい」(明治)といい、“たけのこ派”優位の情勢だが、“きのこ派”とのデッドヒートは続きそうだ。

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