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空港にも“省人化”の波…ANAが羽田空港に「無人決済」のギフトショップ きょうオープン

SankeiBiz編集部
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 省人化に向けた動きが本格化している。無人決済システムを導入したギフトショップ「ANA FESTA GO」が27日、羽田空港・第2ターミナルの地下1階にオープン。生産年齢人口が減少の一途をたどる中、駅構内のコンビニエンスストアなど一部小売店ではすでに省人化に向けた取り組みが進んでいるが、空の玄関口にも裾野を広げることとなった。

 手に取った商品を自動認識

 国内航空大手のANAが就航する空港で、各地の名産品や飛行機グッズなどを販売するANA FESTA(東京)が無人決済システムを導入したギフトショップ「ANA FESTA GO」は、店内に設置されたセンサーやカメラによって、入店した客が「何を」「いくつ」手に取ったかリアルタイムで認識する。

 商品を持った客が出口付近の会計エリアに近づくと、設置されたタッチパネルに購入する商品と金額が表示され、交通系電子マネーなどで支払いを済ませ退店できる。航空機に搭乗する前にスピーディーな買い物ができるため、時間にゆとりがない客が急いで土産物を買う際などにも重宝しそうだ。

 ギフトショップで取り扱っている商品は、弁当・飲料水から食品、雑貨まで多岐にわたるが、メイン商品となる土産物の洋菓子と和菓子は、ANA FESTA羽田全店の売上データから販売数量上位の商品を抽出。それぞれ価格帯別に「おすすめランキング」形式で陳列することで選びやすさを追求したという。

 会計時にANAマイレージクラブの会員番号を入力すると、100円につき1マイル、ANAカードで決済するとさらに200円につき1マイルが積算される。

 無人決済店舗はすでに都内に複数あり、昨年10月にはJR東日本グループの高級スーパー「紀ノ国屋」初の無人決済店舗「KINOKUNIYA Sutto目白駅店」(豊島区)がオープン。無人の店内で持参したエコバックに商品を入れて、バーコードをスキャンすることもなく、ICカードで会計を済ませ退店するという買い物体験が密かな話題となった。(体験記事「まるで近未来SF…手に取った商品をAIが認識 無人決済店のココがスゴイ!」

 システムを手がけるのは、スタートアップ企業を応援する「JR東日本スタートアップ」と、システムコンサルティング会社の「サインポスト」が合弁で設立したITベンチャー「TOUCH TO GO」(タッチ・トゥー・ゴー)。今年2月にはコンビニ業界大手のファミリーマートと資本業務提携契約を締結し、3月31日にファミリマートの無人決済システム導入店舗第1号店として「ファミマ!!サピアタワー/S店」を東京都千代田区にオープンしている。

 ANA FESTAは今後について「全国各地の空港への展開も視野に入れ、活動していく」としている。

SankeiBiz編集部
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