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米国務省、日本への渡航レベル「渡航中止勧告」から「渡航を再検討」に引き下げ

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国務省は8日、日本への渡航警戒レベルについて、4段階のうち最も厳しい「渡航中止勧告」(レベル4)から「渡航を再検討」(レベル3)に引き下げた。米疾病対策センター(CDC)が新型コロナに関する世界各国・地域の感染レベルを評価する旅行健康情報(THNs)で、日本を含む110カ国以上の感染レベルを引き下げたのを受けた措置。

 CDCはレベル4の判定基準について、過去28日間の人口10万人あたりの感染者数を100人超から500人超に変更したとし、そのために全般的に感染レベルが引き下げられたと説明している。

 国務省は5月24日、日本について新型コロナの感染拡大を理由に渡航警戒情報をレベル3からレベル4に引き上げ、7月23日に開幕予定の東京五輪への影響が懸念されていた。

 ジャンピエール大統領副報道官は5月26日の記者会見で、新型コロナウイルス対策など公衆衛生を優先する日本の取り組みを「信頼する」と述べ、五輪開催を目指す日本の立場を支持する姿勢を示していた。

 米政府は一方で、中国や英国、インド、欧州諸国などに過去14日間以内に滞在歴のある外国人が米国に入国するのを原則禁止する措置を維持しており、航空業界などから措置の緩和を求める声が強まっている。

 ロイター通信が複数の米政府当局者の話として伝えたところでは、バイデン政権は英国とカナダ、メキシコ、欧州連合(EU)と専門家による作業部会を近く立ち上げ、安全に渡航規制を緩和する方策について協議するとしている。

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